藍建て

泥藍を建てる

 

田んぼの上をトンボが飛んで、ツクツクボウシの声も聞こえてくるようになりました。昼間の日差しは強いものの、すでに秋の気配ですね。

2016-8-11 - 1 (4)

 

泥藍の水抜きも終わったので、先週の金曜日(11日)に藍建てをしました。そのままブログにアップしそびれていましたので、そのことを。

できたばかりの泥藍(の一部)
できたばかりの泥藍(の一部)

 

灰汁とり装置。植木鉢にワラを敷き、草木灰を入れた上からお湯を注ぎます。
灰汁とり装置。植木鉢の底にワラを敷き、草木灰を入れた上から沸かしたお湯を注ぎます。灰汁が下からでてくるのを、カメで受けます。

 

お湯を沸かして灰汁を取ること数回。右が2番出し(?)で左が3番出し。
灰汁を何杯もとります。右が2番出し(?)で、左が3番出し。濃い紅茶のような色です。

 

井戸水と灰汁で満たした容器に、できたばかりの泥藍を入れます
井戸水と灰汁で満たした200Lの容器に、できたばかりの泥藍を入れます

 

砂糖とお酒を入れてよく混ぜます。毎日混ぜて、発酵が進むのを待ちます。
砂糖とお酒を入れてよく混ぜます。

 

これを朝晩かき混ぜて、発酵が進むのを待ちます。今日で二日目ですが、すでに藍が発酵するいい香りがします。まだ気温も高いので、早めに建ってくれそうです。楽しみです!

 

柿もこんなに大きく。柿渋を作りたいと思いながら、今年も機会を逃してしまいました。
柿もこんなに大きく。青い柿で柿渋を作りたいと思いながら、今年も機会を逃してしまいました。

 

泥藍作り

泥藍(沈殿藍)を作る

 

先日刈り取って漬けておいた藍葉も、いい具合に発酵が進んでいました。

辺り一面、この藍草の発酵臭がプンプン漂い(都会ではこの方法はオススメいたしません!)、容器の中の藍葉も褐色に変化しています。腐敗する寸前で、次の段階に移ることに。

泥藍(沈殿藍)を作るのも久しぶり。抽出方法もうろ覚えだったので、以前のメモを引っ張りだしてきました。夫は、私の知らない間に苗族の本を斜め読みして予習していたようです。

 

藍草の発酵が進んで、緑が濃くなってきました
藍草の発酵が進んで、緑が濃くなってきました

 

藍草の枝や葉を取り除き、石灰を少しずつ加えて攪拌していきます。混ぜ始めは、白くメレンゲのような細かい泡がでてきます。
藍草の枝や葉を取り除き、石灰を少しずつ加えて攪拌していきます。混ぜ始めは、白くメレンゲのような細かい泡がでてきます。

 

力を入れて混ぜていきます(こちらは二つ目の容器)
力を入れて混ぜていきます(こちらは二つ目の容器)。 このあたりから、液体のにおいが藍らしい香りに激変していくのがよくわかります。

 

邪魔しにきた人
邪魔しにきた人

 

延々と攪拌していくと、藍の色素と水に分かれていきます
延々と攪拌していくと、緑の液体が紺色に。泡が出なくなった頃が反応の終わり。

 

反応が終わったあたりで攪拌終了。しばらく置いて藍色素のみ沈殿させます。200Lの容器二つの攪拌作業に合計で1時間半ほどかかり、私たちも全身に藍の発酵液をかぶってしまいました。

続きはまた数日後に。

 

発酵時に重しにしていた木片。青く染まっていました。
発酵時に重しにしていた木の切れ端。青く染まっていました。

 

家の壁塗りが終わり、腰板を準備したところで、ひとまず終了。ホッとしています。壁が白くなったので、西日を反射して夕方はとても眩しいです(地中海の気分←行ったことないけど)。

ちなみに、屋根は夫が定期的に白いペンキで塗っています。アメリカ南部の貧しい地域では、エアコンを買えない世帯に、(太陽を反射するように)屋根を白く塗ることを推奨しているのだそうです。真夏でもそれほど屋根が熱くならないので、白の効果は大きいです。

白い壁に白い屋根で「ホワイトハウスと呼べるね」とは夫のコメント。まあ、名前だけはホワイトハウスになりましたが、、

藍を育てる / home-grown indigo

tamami watanabe として染めを始めた頃は、庭に藍の種を蒔いて育て、藍の葉から色素を取り出し「泥藍」を作って染めていました。以下は、その泥藍の製作工程を解説しています。

ここ何年か、徳島のすくも、沖縄の琉球藍、インドのインド藍を譲っていただき、それらを使って天然発酵させた藍染をしてきました。が、2015年に日本の藍の不作により、それらの材料が入手困難であったことを経験してから、藍栽培と泥藍の製作も再開しています。

 

■藍を育てる  Growing indigo plants

桜の咲く頃に種を蒔きます。寒冷地の長野で藍を育てるには、時間が限られています。そのため、直蒔きでもポット蒔きでも、その後の成長にあまり差がありません。Traditionally, indigo seeds are sown when cherry blossoms are in bloom. The growing season for indigo in cold Nagano is limited, so there is not much difference between first sowing in pots for later transplanting and directly sewing seed in the ground.

indigo seed 藍の種
藍の種 Indigo seeds

 

芽を出した藍
芽を出した藍  Indigo seedlings from seeds sewn in pots.

 

苗を藍畑に定植。水やりが大切です。
苗を藍畑に定植  Transplanted seedlings in the main garden.

 

間引きしながら大きな株に育てます。藍は水が大好きです。渇水の年は大きな葉にはなりません。
間引きしながら大きな株に育てます。藍は水が大好きです。渇水の年は大きな葉にはなりません。 We grow quite a large amount, thinning the crop as necessary. Indigo prefers wet soil, and if there is insufficient rain during the growing season, the leaves will be small.

 

大きくなりました。収穫前の藍。暖かな気候が好きな藍を長野で育てるのは、期間が限られています。7月末から8月にかけて何度か収穫します。最後の収穫は、花の咲く前に行います。
収穫前の藍。手をかけて、ようやく大きくなりました。7月末から8月にかけて何度か収穫します。最後の収穫は、花の咲く前に行います。Finally, the indigo is ready for harvest. We harvest several times from the end of July into August. The last cutting must be done before the plants flower.

 

■泥藍(沈殿藍)をつくる  Extracting indigo pigment

泥藍作りは、真夏の暑い日が続きそうな時を選んで行います。I usually prepare an indigo slurry in the hottest part of the summer.

藍草の刈り取り。家族全員で行います。
藍草の刈り取り。家族全員で行います  Harvesting the indigo is a family affair.

 

花芽をつけ始めた藍草。急いで刈り取り。花が咲くと、青い色素がなくなってしまいます。
花芽をつけ始めた藍草も。これも急いで刈り取り。花が咲くと、青い色素がなくなってしまいます。An indigo plant which began to flower. We had to harvest quickly, because when the plant flowers, the blue pigment disappears.

 

刈り取った藍を茎と葉に分け、葉だけを容器に入れます。井戸水で満たします。
刈り取った藍を茎と葉に分け、葉だけを容器に入れます。井戸水で満たします。Separating indigo leaves from their stems by hand, after which the leaves are placed in containers and filled with well water.

 

重石をして、一昼夜放置。
重石をして、一昼夜放置  The leaves are kept submerged in the water by covering them with heavy stone weights, and left overnight.

 

気温が足りない場合は、もう少し様子を見ます。かなり発酵してきたので、この時点で葉を取り覗きます。
気温が足りない場合は、もう少し放置して様子を見ます。かなり発酵してきたので、この時点で葉を取り除きます。If it is not warm enough, I must wait longer for the leaves to ferment, usually 2-3 days, after which I remove the leaves.

 

石灰を少しずつ加えながら攪拌。空気を送り込むように絶えず混ぜます。
石灰を少しずつ加えながら攪拌。30分〜1時間ほど、空気を送り込むように絶えず混ぜます。We take turns stirring the water that remains while adding lime powder little by little, mixing continually for up to one hour to aerate the liquid.

 

攪拌しているうちに、液が藍らしい香りに変化してきます。泡も少なくなります。
延々と攪拌しているうちに、液が藍らしい香りに変化してきます。泡も少なくなります。While stirring by hand for what seems to take forever, the liquid gradually begins to smell like indigo and the amount of bubbles decreases, too.

 

放置して、上澄みを取り除いていきます。下に沈殿したものが泥藍。
液を放置して、何日かかけて上澄みを取り除いていきます。下に沈殿したものが泥藍。I allow the solution to settle for a few days, then remove the supernatant. What has precipitated below is indigo.

 

できたばかりの泥藍(の一部)
できたばかりの泥藍。 バクテリアが生きています。Newly created indigo paste in which bacteria are active.

 

この泥藍をさらに乾燥させると、藍じょう(藍錠)となります。市販のインド藍は、この乾燥したブロック状や、そのブロックを砕いた粉末状で売られています。If this indigo is further dried, it takes the form of indigo “tablets.” Commercially available Indian indigo is sold in a dried blocks.

 

藍の花。種を取って次の年に備えます。
藍の花。種を取って次の年に備えます  Indigo flowers from some few unharvested plants, which we dry to take seed for the following year’s crop.

 

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