大荒れの一週間

日本は大雪で大変な一週間でしたね。みなさまお元気でお過ごしでしょうか?週末も荒れるようですが、どうぞお気をつけてお過ごしください。

長野もマイナス10度近くまで下がる日が続いているようです。アトリエの土間に残してきたカブトムシの幼虫が凍っていないか(毛布をかけてきましたが)心配です。

 

今日は三日ぶりに固形食を食べました。というのも、どうも感染性の胃腸炎にかかっていたらしいのです。悪いものを出した後は、二日のあいだ、泥のように眠って治りました。人間の体って、ちゃんと治るようにできているんですね。でも、バトンタッチで息子が発症。体力があるためか、さすがに回復が早いのが救いです。

どこで拾ったのかわかりませんが、タイにいれば食あたりや感染症などよくあること。自炊すれば防げると思いましたが、そうでもありませんでした。でもまあ、日本でもインフルエンザの流行中ですし、火山の噴火、大雪などなど、、完全に安全な場所などありませんよね。どこにいても気を抜かずにいなければならないということでしょうか。

来月半ば、ちょうど旧正月の前にサイゴンへ向かいます。そろそろベトナムビザの申請をしなければなりません。

ベトナム大使館はわりあいと近くにあるのですが、ぞろぞろと行くのも面倒だなぁ、、と思いつつ、ビザ申請書を印刷するのにインターネットで調べていました。すると、一年前からeビザなるものが始まったとのこと。こちらの方は手続きも自宅(ネット)で済み、申請料も三分の一ほど。今回は試しにこちらを利用することにしました。

タイもこのシステムが始まると聞きますが、早く施行されてほしいものです。

アジアに来ると、藍染の布を探してさまよい歩くのですが、今回はそれは見送る予定です。行きたい場所はいろいろあるのですが、まずは長野の家に置いてあるストックを使ってからにしようと思っています。

(写真はすべて去年サイゴンで撮ったもの)。

blog_31st March, Saigon Day 2

サイゴン大教会 Saigon Notre-Dame Basilica, Ho Chi Minh City, Vietnam, Jan 2011

製作関係の所用にて、サイゴン(ベトナム・ホーチミン)へ行ってきました。

ベトナムを去る時は「もうコリゴリ、、二度と絶対来るものか」と心に誓って国を発つのですが常ですが(でもすぐ忘れる)、今回は一度も騙されず、しかもまた来たいと思いつつサイゴンを後にしました。滞在期間が短すぎて、騙されたのに気がつかなかったのかもしれませんが。

それにしてもサイゴンに行きやすくなったことは確かです。観光客の数が急激に伸びていて、受け入れ態勢が整って来ているようです。ストリートチルドレンや物乞いは一掃され、街は観光客だらけ。欧米や中国からはともかく、マレーシア人もよく見かけました。

サイゴン在住のNさんには大変お世話になりました。古いアパートメントをカフェにした、サイゴンならではのすてきなお店に連れて行って頂きました。東京のMさんとお友達には、ローカルエリアのヤギ鍋を食べに連れて行っていただきました。自分ひとりだけだったら、とてもたどり着けなかったことでしょう。腸はともかく、脳みそや脊髄があんなにおいしいなんて知りませんでした!

ペナンやタイで食べるものがワンパターン化していたので、地理的には近くても、全く違った食文化のあるベトナムはとても新鮮な滞在でした。

デジカメを持って行かなかったので、残念ながらヤギ鍋写真はないのですが、代わりに4年前に撮った画像を下に。今回の写真は現像したら機会を見ていつか載せますね

センスのよい刺繍や雑貨の豊富なサイゴンで、どのお店にも行かなかったことに気づいたのは、バンコクへ帰って来てからでした、、、。

 

サイゴン大教会 Saigon Notre-Dame Basilica, Ho Chi Minh City, Vietnam, Jan 2011
サイゴン大教会 Saigon Notre-Dame Basilica, Ho Chi Minh City, Vietnam, Jan 2011

 

Ho Chi Minh City, Vietnam, Jan 2011
Ho Chi Minh City, Vietnam, Jan 2011

 

 

製作ノート「藍」/ Indigo

indigo dyed linen clothers 草木染めや琉球 藍染め リネンのワンピースやチュニック 乾燥中

自然のシンプルな材料を使って、天然灰汁発酵建てで染めています。

「すくも」「琉球藍」または「自家製の泥藍」などの、バクテリアの生きている天然藍をつかって藍を建てます。(2016年は日本における藍不作のため、南インドから来たインド藍も補助的に使いました)。

苛性ソーダ(ハイドロサルファイト)を助剤として使い、簡単にできる化学建てもあります。ですが、私は自然の材料で建てることにこだわり、基本的には草木灰や砂糖などを助剤とする天然灰汁発酵建てで染めています。

Using simple materials of Nature, dyed by natural ash fermentation.

I prepare vats of natural indigo in Nagano by fermenting indigo leaves using living bacteria. I use “sukumo” (composted indigo leaves from Tokushima), “Ryukyu ai” (indigo extract from Okinawa), or our own homegrown indigo leaves. (In 2016, I had to supplement with indigo from South India, because of the indigo crop failure that year in Japan).

Of course, it is easier to use chemicals, such as caustic soda, as reducing agents, but I continue to use natural materials, with natural ash fermentation, using vegetable ash, sugars, etc., as reducing agents.

■藍と材料/indigo and additives 

 天然藍/Natural indigo

以下の4種類のうち、手に入る材料を使います。手に入る材料は、その年によって異なります。

いずれにしても、重労働の藍草栽培を経て、手作業で作られる藍の染料です。しっかり発酵させて、余すところなく使いたいと考えています。

 

-琉球藍/Indigo extract from Okinawa

琉球藍は、沖縄で育てられる琉球藍の生葉を水に浸して発酵させ、色素のみを抽出したものです。その形状から「泥藍」とも呼ばれます。

色素を取り出すのに、大量の藍葉が必要です。例えば、20kgの泥藍をつくるのに、200kgの生葉が必要だそうです。

琉球藍 泥藍 沈殿藍 indigo extract okinawa
琉球藍。お酒で練ります。Indigo extract from Okinawa

 

-すくも/Composted indigo leaves from Tokushima

すくもは発酵したタデ藍の葉です。

すくもを作るには、収穫した藍の葉のみを取り分けて乾燥させ、一カ所に積み上げます。毎日切り返してまぜること100日。堆肥を作るように水分を調整しながら発酵させます。腐葉土のようになったら完成です。

すくもに含まれる藍の色素はとても少なく、原料となる藍葉は大変な量を必要とします。徳島では「藍師」とよばれる数少ない専門家がこの手間のかかる仕事をしています。

藍染めに使う 徳島のすくも。すくも建てします。腐葉土のよいかおりがします。composted indigo leaves from Tokushima
徳島のすくも。腐葉土のよいかおりがします。使う前には灰汁で練ります。Composted indigo leaves from Tokushima

 

-泥藍/My own indigo paste

自宅の畑で育てたタデ藍の葉から抽出した泥藍です。藍草をたくさん育てても、取れる泥藍はほんのわずか。詳しくはこちらのページをごらんください。

できたばかりの泥藍(の一部)
できたばかりの泥藍(の一部)

 

-インド藍/Indigo powder from Southern India

インド藍(ナンバンコマツナギ)の葉っぱを水の中で発酵させ、人力で抽出された色素です。南インドのタミルナドゥの代々続く藍農家から分けてもらっています。

天日でケーキ状に固めてあるものを、砕いて粉末にしてもらいます。乾燥しているためバクテリアは生きていないのですが、すくもや琉球藍が手に入らない年には補助的に使っています。

 

糖分/ Natural sugar (antioxidant) 

日本酒や水飴、果糖なども使います。自然の糖分は、藍の液から酸素を取り除き、藍が水に溶ける助けをします。

灰/ash

糖が働くよう、アルカリ性の環境を作ります。

 

■基本的な藍建ての手順/Preparing a vat of organic indigo

私のアトリエでは、200Lの容器を藍甕として使っています。

灰汁で満たした藍甕に染料となる藍を加え、糖分を与え、温度などの条件を整えてあげます。一つの甕に、すくもを14キロ、琉球藍なら10キロ使います。

以下は、琉球藍や泥藍を使った基本的な天然発酵灰汁建てを説明しています(すくもを使う場合は少し手順が異なります)。

 

7. 藍バクテリアの餌になる砂糖(今回はてんさい糖)

 

発酵を待ちます
発酵を待ちます

 

 

藍甕 24th July, 2015

 

藍の華 藍瓶 indigo vat 藍が建つと、攪拌後に「藍の華」と呼ばれる藍色の泡がたちます。
6) 藍が建つと、攪拌後に「藍の華」と呼ばれる藍色の泡がたちます。これでもう染められます。

 

染めるものをこの藍の染料液に浸け、引き出して空気に当て酸化させます。黄緑に染まった布が、酸素と反応して青く変化してきます。

この行程を何日もかけ繰り返して濃い色に染めていきます。藍のバクテリアが疲れるので、一日に染められる量はわずかです。染めた後のバクテリアの調子が戻るまで、その後、一日かかります。

黒に近いほど濃いものは、染料液に浸けては引き出し酸化させること20回以上、何日もかけて繰り返すことになります。

藍染めしたリネンの服を水につけて灰汁抜きします アクヌキ
染めた物を水につけてアク(茶色の色素)を抜きます。

 

草木染め 天然の藍で染めたシャツ natural indigo dyed shirt and blouse
藍で色々な濃さに染めたシャツ。深い海のような透き通る藍の色は、使い込んで洗うほどよい色になっていきます。

 

■ インディゴ染めと本藍染めについて

現在、市場にでている「インディゴ染め」の表記のある製品のほとんどは、化学染料である「インディゴピュアー」という人造藍をつかったものだそうです。「インディゴピュアー」(=純粋な藍)という名前がついていても、これは化学的に藍の成分を合成したもので、天然の藍ではありません。

これに対し本物の天然発酵建ての藍染め製品には、「本藍染め」または「正藍染め」などの名称がつけられています。(工業製品などには、苛性ソーダで染められたものや、インディゴピュアーなどが混用されていることもあると聞きます)。

 

参考資料
「草木染め染料植物図鑑」山崎青樹著 美術出版社
「工程写真によるやさしい植物染料入門」 吉岡常雄著 紫紅社

 

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豆まき

hoian vietnam ベトナム ホイアンの町並み

2月3日の節分には豆まきをしました。先日、日本から遊びに来てくれたきょうこさんが、すごろく、だるま落とし、折り紙などの日本の遊び道具と一緒に、豆付きの鬼のお面を持ってきてくれたのです。国籍は日本人なのにもかかわらず、ほとんどこれらを知らない息子も、大喜びで遊んでいます(そして大人たちも無言で折り紙に熱中)。

そして、「鬼って豆が怖いの?」という息子の質問に、インターネットであちこち調べてみると、色々情報がありますね!「鬼の住むのは鬼門で”丑寅”の方角なので、鬼は「牛の角に虎革のパンツをはいている」、炒り豆をぶつける意味も「”豆”=”魔目(まめ)”を、炒り豆の”炒る”=”射る”」ということだそうです。またこの時期に、「柊鰯」といって、柊(ひいらぎ)のトゲトゲの葉っぱにイワシの頭を焼いて刺し、玄関先に飾って魔除けとする風習があるのだそうで、これも初めて知りました。そうして、息子のことはすっかり放ったらかしで、「ふーん、へーん」とリサーチに熱中してしまいました(何のためのリサーチ?)。

旧正月の大晦日に、中国北部では年越し餃子を家族で食べる習慣がありますが、中途半端に発展しているペナンでは、あまり関係ないようですね(中国南部出身の人が多いからでしょうか?)。大晦日には外食している家族を、通常通りにみかけました。風習はこうしてどんどん消えていくのですね。以前、旧正月テト前の2週間ほどを過ごしたベトナムのホイアンでは、金柑や菊の鉢植えを賑わう花市場で買ったり、玄関を飾り付けたりお供えをしたり、果物の砂糖漬けを作ったりと、住民は伝統的なお正月の準備をしていました。

そう言う私も、日本の風習に従ってお祝いごとをすることはあまりありません。でも、ペナンはともかく、昔からの習慣や人々の暮らしが垣間みられるからアジアを旅するのが好きなのだなあ、、と思います。

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Hoi An, Vietnam 2011

 

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Hoi An, Vietnam 2011

 

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Hoi An, Vietnam 2011

 

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Hoi An, Vietnam 2011