ベトナム滞在もあともう少し。そろそろ荷造り開始です。

写真のこのカフェレストランは、旧正月のどこも店じまいしている時期に夫がみつけました。レトロで中国の入り混じった不思議な空間と、結構おいしい料理が気に入って、何回も足を運びました。

タイプライターに興味津々の息子。

峰雪さんに教えていただいた、南部ベトナムの焼き物たちが、このお店でも使われていました。藍い色、土の柔らかさと素朴さ、とても気に入りました。買って帰りたいけど、夫に次々とわられそう、、。

 

カフェで食べたシュークリームの皮の硬さが気に入って、何かとシュークリームの気になるこの頃。先日買った、緑茶シュークリームのパッケージには「bánh su kem trả xanh」と書いてありました。

bánh = バイン。パンやお菓子。おそらく中国語の「餅(ビン、小麦粉でできた平らな食べ物)」では?

su kem =スーケム。フランス語の「シューとクレム」

trả =チャー。中国語の茶

xanh =サイン。緑。もしかすると中国語の「青」かな?

というわけで、バラバラにみていくと、漢語とフランス語由来の単語だらけではありませんか(私の勝手な予測です。もしよくご存知の方がいらしたら、正しい由来をお教えください!)。

なるほど、中国とフランスの植民地であったことを強く感じます。喫茶文化が根付いていて、スターバックスなどのチェーン店が広まるよりもずっと前から、カフェではコーヒーとお茶が飲まれていることも、この国を特徴づけていると思います。

マレーシアやタイでは、中国の影響もありながら、中国のお茶文化は瀕死だというのに(甘いミルクティーはあります)。ベトナムのこんなところは、ずっと変わらずにいてほしいものです。

宿の近くのコーヒー屋さん。こんなスタイルのコーヒー店は、町の至る所にあります。この裏の書店にいたら、コーヒーをローストするいい香りがぷんぷんしてきました。

何を選んでいいのかわからず、適当に二種類の豆を購入(夫が飲むもの)。挽いてくださいとお願いすると、下のミルでやってくれました。鈍く光るアルミの容器がいい感じです。

このーヒー店では、お茶も売ってます。上(Trà lài)がジャスミン茶、下(Trà Sen)が蓮茶。

「料理教室の代わりに、クチのトンネルにもぐりたい」という息子の希望で、郊外のクチトンネルへ今日行ってきました。ジャングルの中を歩き回って、いっぱい汗をかきました。

フランスとの戦いの頃から掘り始め、20年かけて作られた、全長250kmの長さの秘密の地下トンネル。

ベトナム戦争の頃には、米軍の爆弾攻撃から身を守るため、ここに人民が住みながら戦っていたそう。アリの巣のようなトンネルの中に、様々な機能を持つ部屋があります。が、入り口もトンネル自体も狭く、今は広げられているとはいえ(観光客のために)当時は這って移動していたそう。

ベトコンは、昼間はこの穴に潜んでおり、夕方出て来て田んぼや畑仕事をしたそうです。何年も何年も続く、終わりのみえない戦いだったことでしょうが、村が一丸となって戦ったのですね。平和な生活を取り上げられた怒りが原動力となっていることが伝わって来ます。

しかし、現代に生きるぐにゃぐにゃの私たちにはとても考えられない環境です。若いベトナムのきれいな女の子たちが、戦車の前で記念撮影をしているのをみて、世代の違いを感じました。

ちなみに息子が長野の家に帰ったら一番にしたいことは、「穴掘り!」だそう。実家の庭にクチトンネルでも掘る気では、、、?

私はそろそろ帰国の準備を始めます。