八ヶ岳へ

お盆がすぎたら、途端に秋の空気。今朝からセーターを羽織っています。鈴虫の声も外から聞こえます。

この調子では、ノースリーブの服も、カディもあまり着ないまま夏が終わってしまいそうです(その理由の一つは、毎日同じ藍染の作業着を着ているからなのですが)。あぁ、夏の終わりはいつも悲しい気分です。

お盆中は、峰雪さん に誘っていただいて、八ヶ岳の双子池へ行ってきました。峰雪さんご親族には山関係者が多く、八ヶ岳周辺に山小屋をお持ちなのです。双子池の山小屋もそのひとつ。峰雪さんと息子のGくん、そして私たちもこの双子池のほとりにテントを張って、近くを歩いて過ごしました(夫は山小屋でおせわになりました)。

スコットランドの荒野のような雰囲気の頂上。この双子山(2,223m)を超えると双子池が。

神秘的な双子池。人が車で入って行くことができないのが幸いして、ここには原生林が広がっています。

双子池の水も澄んでいて、サンショウウオがいると後で聞いて納得。サンショウウオの池の水は、そのまま飲み水にすることができます(「煮沸して」と書いてあったけれど、面倒になってそのまま飲んでいました)。もう一つの池で、洗面や洗い物を。

曇っていて星がみえなかったのは残念ですが、テントから池を眺めているだけで満足でした。電波も届かないけれど、その必要性を感じません。

1日目の朝、夜が明けてテントに日があたり、そこをキツネが横切って行ったのです。影絵のように大きなキツネの姿がテントに映りました。一瞬のことでした。

こちらは苔の森。深い緑色がひろがっていて、圧倒されます。シダもあちこちに。古い木が朽ちて栄養となり、世代交代していく様子がわかります。

こちらは蓼科山(2,531m)を登るところ。火山だけあって、岩がごろごろ(火山だと後で知ったのです)。なのにヤギのように身軽な子供達↓↓ 岩の上もひょいひょいと走っていきます。

昼間のトレッキングももちろん楽しかったけれど、夜中にテントの中で何度か目が覚めて、風や雨の音を聞くのもなかなか面白い経験でした。

雨は一度にドバーッと降るのではなく、風がさーっと吹いてきて、それから雨が後を追うのです。ぽつぽつ、ざーっと一瞬降り、また去っていくことの繰り返し(もしくは私が寝ぼけていたのでしょうか?)。

あたりには熊もでるそうで、耳元の熊笹がガサガサするとドキッとしました。が、それも森体験の一部ですね。人間がお邪魔させてもらっているんですから(熊がつけたなわばりの印を、峰雪さんのいとこのTさんに見せてもらいました)。

息子は人を怖がらないトンボを追いかけて楽しんでいましたが、そういえば蚊も少なくスズメバチも見かけませんでした。森林限界ギリギリだと昆虫も少ないのでしょうかね。

峰雪さんに誘っていただかなかったら、とても自力で行こうとは思わなかったでしょう。こんな天上界のような場所が長野にあるなんて。そして、いつまでもこのまま残っていて欲しいと強く思いました。(空気もこの上なくきれいで、私は喘息の吸入薬を使うのもすっかり忘れていたほどでした!)

それにしても、山のベテラン・峰雪さんの過ごし方に大変感銘を受けました。山を守り、山と共に生きる方法をご一族で共有なさっているのでしょうね。限られた材料から魔法のようにおいしいものがでてくるのもさすがでした。峰雪さんのおじさまが、お師匠様である三代澤本寿さんのお話を帰り道にお聞かせくださったのもボーナス!のすばらしい夏の思い出となりました。

ちょっと不便でも、工夫しながら生活するのは楽しいですね。美しい自然が身近に感じられるならなおのこと。下界でも、山での生活のように最小限の持ち物で暮らせたらいいなぁ、、と思いながら帰宅しました。

次回は、もっとまともなレンズを持って行こう、干し飯や干し野菜、シリアルバーを作って持って行こうと、今から楽しみ(もちろん山登りも!)に妄想しているところです。